生活習慣病に効果がある運動療法!生活習慣病の種類も一覧で紹介!
生活習慣病は生活習慣が原因で起きる病気の総称です。自覚症状は特になく、日常生活にも影響を及ぼしませんが、放っておくと重篤な病気につながるため注意が必要です。そこで、今回は生活習慣病について紹介するだけでなく、生活習慣病予防に効果が期待される運動療法についても話を進めていきます。
- 生活習慣病とは?
生活習慣病とは、生活習慣の乱れが原因で起きる疾患の総称です。1996年に厚生省(現在の厚生労働省)が生活習慣病と命名してから、一般社会へ名前が浸透していきました。それ以前は「成人病」と呼ばれ、大人しか罹患しない病気と思われていたのです。
▲生活習慣病の始まり
生活習慣病はなぜ起きるのでしょうか。生活習慣の乱れが原因とはいえ、具体的にどのようなものが原因となるのでしょうか。主に食生活や運動生活が原因とされています。また、喫煙や飲酒の可否も生活習慣病の発症リスクにつながっていきます。現代社会では社会人のストレスも生活習慣病に関係しています。
農林水産省の公表資料をみると、日本の食生活は昭和55年を境に変化します。主に米や野菜を消化していた食生活から肉を消化する食生活へと変わっていきます。また、今では珍しくないファストフードチェーン店の国内出店により、米国の食文化へとシフトチェンジしていきました。食生活が変わったことで日本人の健康にも影響を及ぼします。昭和55年から平成20年で比べると、肥満者の割合は男性で3割増えました。全年齢で比較すると約1.5倍程度増加する結果となり、肥満者を増やす結果となりました。
現代社会はストレス社会と揶揄されるほどストレスと上手に付き合わなければいけません。ストレスがかかると、睡眠の質が低下します。睡眠障害を併発すると仕事でエラーを起こしやすくなるだけでなく、事故やうつ病を引き起こします。他にも睡眠不足になると体内のホルモン分泌や自律神経機能へ影響を及ぼし、食欲が増大する傾向があります。実際、慢性的な寝不足の人は糖尿病や心筋梗塞に罹患しやすいとされています。
▲生活習慣病の問題点
生活習慣病の問題点は疾患の発症です。また、日常生活に発症リスクが散りばめられているため、治癒までの期間が長くなる傾向が高いです。日頃無意識にしている行動をやめるのは相当な覚悟と高い意識が必要となるからです。
- 生活習慣病一覧
生活習慣病は食事・運動・ストレス・環境などが起因となります。疾患数はあげればキリがないですが、ここでは一般的に生活習慣病と定義される疾患について紹介していきます。
▲肥満
肥満とは太りすぎている状態のことです。食べ過ぎや運動をしないことが原因で体内へ体脂肪が蓄積されます。現代社会はファストフード・ステーキなど米国流の食事文化が根付いてきました。結果、太りすぎている人・太り気味の人の割合が右肩上がりとなっているのです。体内へ体脂肪が蓄積された結果、代謝異常が起き、血管を硬く脆くさせる「動脈硬化」を併発することもわかっています。この代謝異常をメタボリックシンドロームと呼んでいます。
▲糖尿病
糖尿病とは、血液中のブドウ糖量が増加し、全身へ様々な影響を及ぼすことです。食事に含まれるブドウ糖は身体を動かすエネルギー源となります。しかし、摂取しすぎるとエネルギーへ変えられず、体内へ蓄積されます。すると、血液中のブドウ糖(血糖)が増加し、糖尿病となるのです。糖尿病は自覚症状が出にくいため、症状が進行しやすいです。そのまま放置してしまうと、失明や手指の切断・腎臓病など糖尿病に関連する疾患を招く恐れがあります。
▲脂質異常症
脂質異常症は、血液中のコレステロール値や中性脂肪が基準より高くなる病気です。この状態が続くことで、血管が硬く脆くなります。血管が硬くなることで狭心症や心筋梗塞・脳血管疾患の発症リスクが高くなります。
▲高血圧
高血圧とは、血圧が高い状態が続く状態のことです。血液は体内を循環しています。主に心臓が血液を送る役割をしていますが、全身へ血液を送り出したときに血管へかかる圧力を血圧というのです。この血圧が常に高い状態が高血圧となります。自覚症状はほとんどないですが、頭痛・めまい・同期などが起きやすいです。
▲脳血管疾患
高血圧や動脈硬化・脂質異常症などが原因となり、脳血管疾患を発症します。脳血管疾患は脳梗塞と脳出血の総称です。発症すると身体に麻痺が起きることもあり、最悪の場合死に至るケースもあります。
- 生活習慣病の予防
日本人の死因第一位はがんです。上位には他にも脳卒中や心筋梗塞などが入り、総数でいえばがんを超えています。つまり、生活習慣病が起因となり病気を発症して亡くなる人は、がん患者よりも多いのです。今は日本の医療レベルが向上しているおかげで、病気を発症しても死に至ることはなく命をつなげることができます。その結果、脳血管疾患を発症してから要介護認定を受け、介護が必要となるケースも珍しくありません。将来、介護で家族へ迷惑をかけたくないと思っている方はぜひ生活習慣病を予防しましょう。
▲適正体重
身長と体重から計算する適正体重があります。生活習慣病を予防するためにも適正体重を維持して、太り過ぎに注意しましょう。また、日本肥満学会ではBMIという数値を採用しています。これは身長と体重を基準にBMI値を計算して、BMI22以上は太り気味または太りすぎとなるのです。
▲食生活に注意
脂肪を摂り過ぎると体内へ蓄積され続け、体脂肪が増加します。肉料理が主流となっているのはわかりますが、野菜も適量摂取しましょう。目安は1日350g程度です。
近年、ファスティング(断食)が流行っていますが、食事は1日3回規則正しく食べましょう。1日1食しか食べないと貴重なエネルギーを蓄積しようと身体が反応して代謝が悪くなる傾向があります。
▲睡眠をとる
睡眠の質は日常生活のパフォーマンスへ影響を及ぼします。また、判断力の低下も招くのです。質の高い睡眠を取るためにも睡眠前にスマートフォンやパソコンの画面をみないようにしましょう。
▲運動習慣をつける
生活習慣病の予防に運動は必須です。自分にあったペースでできる運動を見つけて、毎日少しずつでも良いので継続しましょう。
- 生活習慣病における運動療法の効果
生活習慣病予防のための運動に決まった方法はありません。しかし、毎日少しでも良いので継続するという観点からすればウォーキング・水泳・軽いランニングなどが良いでしょう。ウェイトトレーニングなど瞬発的な運動よりは、有酸素運動と呼ばれる運動の方が効果が期待できます。
有酸素運動を続けることで中性脂肪や体脂肪の減少だけでなく、血圧の降下・血統の降下・代謝促進などが期待されます。他にも筋力トレーニングや骨粗しょう症の予防、ストレス解消などにも効果が期待されています。
- 生活習慣病は小さな一歩で予防しよう
生活習慣病の予防には自分の小さな一歩を踏み出す必要があります。今のまま生活を続けて、いつか大病を発症するリスクを背負い続けるのか・予防をするのか一度考えましょう。生活習慣病を予防することで、生涯医療費が安くなります。
今では、民間のスポーツジムでも生活習慣病予防プログラムなどがあります。ぜひ一度行動に移してみましょう。
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