認知症になりやすい人の特徴とは?原因と予防策を解説
年を重ねると心配になるのが、「認知症」です。できる限り認知症にはなりたくないものですが、いつ誰がなるかわかりません。認知症になりやすい原因を理解して、今から対策を考えることが必要です。
今回は認知症になりやすい人の特徴や予防策について解説します。認知症の原因を理解して、できるだけ元気で生活できるように心がけましょう。
認知症の原因とは?
認知症は、記憶や判断力が低下し、日常生活にさまざまな支障をきたす病気です。
「同じことを何度も話す」「お金の管理が出来ていない」「怒りっぽくなった」「忘れ物が増える」などの症状があれば、認知症の初期症状の可能性があります。症状が進んでくると、誰かの手を借りないと日常生活を過ごせなくなってしまいます。
では、認知症の原因とは一体何なのでしょうか。
①老化
老化は体にさまざまな影響を及ぼしますが、認知症を引き起こす原因にもなります。脳にアミロイドβたんぱくという物質が溜まることで、脳細胞が破壊されてしまいます。その脳細胞が破壊・減少することで、認知症を引き起こします。これは老化に伴う現象のため、認知症の約7割と言われる、「アルツハイマー型認知症」の原因と言われています。
②生活習慣
生活習慣は認知症と関係ないように思えますが、高血圧、糖尿病などの生活習慣病が、認知症を発症する可能性が高いことが明らかになっています。
生活習慣病は動脈硬化などを引き起こし、脳梗塞や脳出血などの原因になります。そのため「脳血管性認知症」のリスクが高まります。脳血管性認知症は、脳の血管が詰まったり破れたりすることで発症する病気です。
生活習慣病は、喫煙や偏った食生活、運動不足などが原因です。
お酒好きな人も要注意です。お酒が原因となる「アルコール性認知症」があります。アルコールを飲み過ぎると、体内に栄養をうまく吸収できなくなってしまい、脳の萎縮や機能低下に繋がり、認知症になってしまいます。
③病気や怪我
病気や怪我が原因で認知症を引き起こすことがあります。
脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳疾患で、脳血管が損傷すると認知症になってしまうことがあります。他にも脳の感染症や悪性腫瘍や、事故などで頭を強くぶつけてしまうことが原因になることも。
また入院が長くなると、環境の変化や脳への刺激がなくなり、徐々に認知機能が落ちていくことがあります。
今まではしっかりしていた方も、病気や怪我がきっかけでガラッと変わってしまうことがあります。慣れた自宅へ戻ったら、徐々に元に戻ったというケースもあります。
④ストレス
ストレスはさまざまな病気の原因につながりますが、認知症でも同様です。
日常生活で精神的なストレスがあると、うつ傾向になってしまうことがあります。うつになると、引きこもりがちになり、他者とのコミュニケーションが取れなくなります。また難聴の方も、会話が聞き取れず人と会うのがストレスになる場合があります。人と会話することができなくなることが、認知症を引き起こす原因となるのです。
認知症は遺伝する
認知症は生活習慣や病気だけでなく、遺伝が原因になることがあります。
「アルツハイマー型認知症」はほとんど遺伝と関係ない認知症ですが、中には「家族性アルツハイマー病」という遺伝が関係するものがあります。20~50代と比較的若い年代で発症します。両親のどちらかが「家族性アルツハイマー病」だと、その子供は50%の確率でアルツハイマー型認知症になると考えられています。
ただ認知症が遺伝するのは大変稀で、認知症全体の2~3%と言われています。不安な方は病院で遺伝子検査をすることができます。
認知症になりやすい人とは?
できれば認知症にかからずに過ごしたいものですが、認知症になりやすい人はどのような人なのでしょうか。
小さいことを気にしてしまう人
些細なことで落ち込んでしまったり、感情面・情緒面で不安定な傾向がある人は要注意です。ストレスや不安を感じやすい人は、常に周りの目を気にしてしまって落ち込みやすく、引きこもりがちになってしまうことがあります。引きこもりがちになると、うつ傾向になってしまい、認知症を引き起こす原因の一つです。
怒りやすい・短気な人
怒りやすい人は、周りとのコミュニケーションが難しくなることがあります。周りの人もすぐに怒る人や頑固な人とは関わりたくないと思うでしょう。
他人との関わりがなくなると、社会的に孤立してしまうことが多くなります。脳への刺激もなくなり、認知機能が低下することがあります。
誠実性が低い人
誠実性とは「責任感があり勤勉で真面目な傾向」と言われています。つまり責任感に欠け、自己中心的な人が誠実性が低いことになります。
怒りやすい人と同じように、周りとの関わりが減り、認知症に繋がる場合があります。
生活習慣が乱れている人
生活習慣の乱れは、認知症の原因の一つです。そのため生活習慣病に繋がりやすい生活をしている人は、長い目で見ると認知症になりやすいと言えます。
運動不足、インスタント食品ばかり食べている、アルコールをたくさん飲むという人は気を付けましょう。
認知症を予防するためには
認知症を完全に予防するのは難しいですが、予防するために今から取り組めることはあります。それぞれ解説していきます。
①生活習慣の改善
まずは日頃の運動や食事生活など生活習慣を見直してみましょう。「最近運動できていない」「好きなものばかり食べている」など思い当たることはないでしょうか。
体を動かしたり、栄養バランスが取れた食事を心がけましょう。ウォーキングやジョギングなども良いですが、最近では自宅でできるエクササイズなども人気です。栄養バランスが取れた食事を準備するのが難しい人は、配食サービスなどを検討するのも一つです。毎日異なるメニューで、栄養バランスの取れたおかずを配達してもらえます。
全てを一気に変えることは難しいため、何か一つから取り組めると良いでしょう。
②ストレスを溜めない
ストレスを感じないのは難しいため、うまくストレスを発散できるように心がけましょう。ストレスは認知症だけでなく、さまざまな病気に繋がることがあります。
例えば趣味を見つけたり、近所を散歩して外出するのも良いでしょう。自分なりのストレス発散方法を見つけて、気分転換することが大切です。
③人と話す機会を作る
人とコミュニケーションを取ることは、脳に刺激を与え、認知症の予防にも繋がります。
自宅にこもらず、外出するようにしましょう。サークルや地域の集まり、また介護サービスを利用すれば、デイサービスなどを利用出来ることがあります。デイサービスだと、リハビリで体を動かすこともでき、一石二鳥です。
認知症にならないようにするのは難しいですが、予防として取り組めることはたくさんあります。他人事とはとらえず、認知症について理解することが大切です。
「認知症を予防するために介護サービスを利用したい」「家族が最近物忘れがひどくて困っている」など、認知症についてご不安がある方は、ぜひメドアグリケアへご相談ください。
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自宅での生活に心配がある方、介護保険を利用したいがどうしたらよいかわからない方は、ぜひ一度お問い合わせください。