介護疲れの原因と対策方法について解説

ある日いきなり始まるかもしれない介護。日々の介護でストレスや疲労を感じることが多いのではないでしょうか。
自分だけで抱え込んでしまうと、心身ともに参ってしまうことがあります。介護には終わりがないので、ストレスを解消しながら、うまく付き合っていくことが大切なポイントです。
今回は介護疲れの原因や解消方法などを解説します。介護疲れにお悩みの方はぜひ参考にしてください。

介護疲れは誰にでも起こりうる

悩む女性


家族が病気や怪我をしたり、認知症になったことをきっかけに、介護が必要になることがあります。
徐々に介護が必要な状態になることもあれば、急に介護が必要になることもあります。心の準備ができないまま介護が始まると、ストレスも大きくなります。初めての介護は誰もが戸惑い、「どうしたら良いのか」と悩んでしまうことも。
また「家族の介護が必要になってしまった」ということを受け止めるのにも時間がかかるかもしれません。
最初は一人で頑張っていても、介護量が増えていくと介護者へとても大きな負担がかかります。
介護していることを周りに相談できず、一人で抱えてしまうことで、精神的にもストレスを抱えてしまうことも。

どのような問題が起きる?

悩む男性


介護疲れの問題をそのままにしておくと、介護うつやネグレクトなどに繋がることがあります。まずはどのような問題が起きるのかを理解するようにしましょう。

①疲労が溜まっていると認識していない

「自分が介護をしなければならない」という責任感から、自分が疲れていると認識していないことがあります。
そのまま一人で介護し続けると、疲労で倒れてしまうこともあるため、まずは自分を労ってあげるようにしましょう。

②身体的な疲れ


介護の専門職であるヘルパーも、腰痛は職業病と言われています。介護を続ける上で、体を壊してしまう可能性があります。
厚生労働省によると、介護保険の要介護度が高くなると、介護にかける時間が「ほとんど終日」という結果が出ており、より身体的な負担も増えることがわかります。

③精神的な疲れ

常に自宅で介護をしていると、外出の機会が減り、社会との関わりがなくなることがあります。他人との関わりが減ると、介護うつになってしまうことも。
また認知症の介護はより疲労が溜まることが多いです。伝えたいことが伝わらなかったり、イライラしてしまうことも増えるかもしれません。徘徊の可能性もあり、常に見守りをしていなければならず、精神的にも疲労が溜まりやすいです。

④経済的な問題 

介護のために仕事を退職する方もいます。収入が減り、本人の年金に頼るしかなく、生活自体が困窮する場合があります。
自宅での介護はサービス費用やおむつ代などの出費があるため、決して安いものではないです。

介護疲れを軽減する方法

家族

介護疲れを感じた場合、どのような軽減方法があるでしょうか。

①介護サービスを利用する

介護認定を受けて、介護サービスの利用を検討しましょう。お住まいの自治体に申請すると、認定調査やかかりつけ医からの主治医意見書をもとに、区分をつけてもらいます。
例えばオムツ交換や入浴の介助をヘルパーへお願いしたり、福祉用具の購入や貸与で介護の負担を減らせるかもしれません。
通所サービスやショートステイを利用すれば、自分の時間を作ることもできます。

②相談できる人を見つける

一人で抱え込まず、相談できる人を見つけましょう。
近所の人達と些細なことを話せる関係を築いていくと、いざと言う時に相談に乗ってくれたり、助けてくれることがあるかもしれません。
地域には介護者同士のコミュニティがあります。同じ環境にいるからこそ、共感でき素直にアドバイスを受け止められるかもしれません。男性介護者の集まりなどもあり、同性だからこそ話せることがあるかもしれない。

専門家に相談するのも一つです。自分には考えつかない視点でアドバイスをくれるでしょう。
地域包括支援センターやケアマネジャーへ相談し、介護のアドバイスや介護サービスの調整などをしてくれます。もしも通院先や入院先で急に介護が必要な状態になった場合、病院のソーシャルワーカーへ相談してみましょう。必要に応じて、関係機関との連携やサービス調整などを行ってくれます。

③介護スキルを身に付ける

介護スキルを身に付けると、介護が楽になる場合があります。排泄や入浴などの日常生活の介護は、介護者の体にとても負担がかかります。介護スキルを学ぶことで、力の入れ方や今までのよりも楽に介護ができますし、介護される側も安心感があります。
ヘルパーの資格を取得したり、地域で一般の方向けに介護講習を行っていることがあるため、積極的に参加することをおすすめします。

どうやって介護疲れを発散してる?

メイク

介護疲れを軽減をしようとしても、疲れは溜まるため、自分なりの介護疲れを発散する方法を見つけることが大切です。そのためには自分だけの時間を作りましょう。通所サービスやショートステイなどを利用してもらい、家事や買い物をしたり、自分の趣味に使うようにしましょう。外に出て、運動をするのも気分転換になるかもしれません。
しっかりと睡眠時間を確保することも大切です。睡眠不足になると、判断力が落ちたり抑うつ状態になりやすくなります。
介護だけでなく、自分のやりたいことをできるような生活を意識しましょう。

介護施設の選択肢もある

老人ホーム

自宅での介護が限界になってきた場合は、介護施設への入居を検討するのも一つです。
「施設はかわいそう」と思われる方も多いですが、お互いが倒れてしまっては意味がありません。施設によっては、入居後も面会や外出は可能です。「一緒に生活するとイライラしてしまっていたが、お互い良い距離感で過ごすことができている」と感じている方も多いです。
介護施設は空きがない可能性があるので、介護が限界にきてから施設を探すのでは遅い可能性があります。施設が空いていない可能性もあります。地域包括支援やケアマネジャーへ相談したり、介護施設の住宅仲介業者に相談してみると良いでしょう。

介護には終わりがなく、疲れが溜まりやすいです。もしも今介護疲れを感じている方がいたら、一人で抱え込まず、まずは周りの人に相談してみましょう。
「介護サービスを利用したいがどうしたら良いかわからない」「少しでも介護疲れを軽減したい」などのご不安がある方は、ぜひメドアグリケアへご相談ください。
メドアグリケアサービスでは、介護や医療の専門職が自宅での生活をサポートしています。
自宅での生活に心配がある方、介護保険を利用したいがどうしたらよいかわからない方は、ぜひ一度お問い合わせください。