フレイルとは?簡単チェックや予防方法について解説

皆さんは「フレイル」という言葉をご存知でしょうか。寝たきりを防ぐために、フレイルを理解しておくことがとても大切です。

今回はフレイルの原因予防方法について紹介します。「最近体力が落ちてきた」「外に出るのが憂鬱になってきた」などと感じている方は、ぜひ参考にしてください。

フレイルとは?

悩む高齢者

フレイルは「体と心が弱くなってきた」こと

近年フレイルという言葉がよく聞かれるようになってきました。フレイルとは体と心の機能が低下してきたことを指し、健康な状態から介護が必要な状態の中間です。

フレイルは海外の老年医学で「虚弱」「衰弱」という意味であるFrailty(フレイルティー)」が語源です。

身体面、認知面、社会的問題など、さまざまな要因でフレイルを引き起こすと言われています。「年齢を重ねるごとに体力が落ちてきた」「少し動いただけで息切れがする」「外に出るのが億劫になってきた」などの症状がみられます。

高齢者のフレイルは慢性疾患など他の病気を引き起こす可能性があります。フレイルの時期を経て、要介護状態につながることもあり、フレイルを予防することはとても大切です。

今から予防していくことで、フレイルが改善していくことがあるため、早めの対策が必要と言えます。

フレイルの基準

フレイルには統一された評価基準はないですがFriedらの評価基準が用いられています。

①    体重減少

②    主観的疲労感

③    日常生活活動量の減少

④    身体能力(歩行速度)の減弱

⑤    筋力(握力)の低下

5つの項目のうち、3項目以上該当した場合をフレイル、1~2項目該当した場合を前フレイル、該当項目が0の場合は健常となります。

フレイルの原因

膝が痛む高齢者

フレイルの原因は一つではなく、さまざまな要因によって引き起こされるものです。

身体的な要因

身体機能が低下し、フレイルになってしまう場合です。徐々に体力が落ちてきて歩行が大変になってきたり、日常生活の動作に影響が出てくることがあります。高齢になってくると、飲み込みの機能も低下し、食事がうまく飲み込めないことが出てきます。そうすると低栄養を引き起こし、体力の低下にも繋がります。

精神的な要因

認知機能の低下やうつが原因で、フレイルに繋がることがあります。

外に出ることや人と関わることが憂鬱になり、家に引きこもりがちになると、身体機能の低下にも繋がります。

社会的な要因

他者との関わりがなくなることも、フレイルの原因の一つです。仕事を退職し、家にいる時間が増えると、外出する機会が減ることがあります。他者とのコミュニケーションがなくなると、孤立しがちに。

また経済的に困窮し、乱れた食生活や外出の頻度が減り、フレイルに繋がることがあります。

簡単!フレイルチェック

スマホを触る高齢者

厚生労働省では、「介護予防のための生活機能評価に関するマニュアル(改訂版)」の中でフレイルがチェックできるものを発表しています。

以上の表に当てはまった回答数を次の表と照らし合わせることで、フレイルがどうか判断できます。

簡単にチェックすることができるので、ぜひ試してみてください。

予防するためには?

運動する高齢者

運動する

健康的な体を手に入れるには、まず体を動かすことが大切です。体を動かすことで、心の健康にも繋がります。1日10分でもウォーキングやトレーニングを行いましょう。

自宅でできる簡単なトレーニングなどもあるので、ぜひ行ってみましょう。

栄養バランスが取れた食事を摂る

健康な体を保つには、食事は欠かせません。栄養バランスが取れた食事を摂取することで、病気を予防しましょう。1日3食、主菜・副菜などバランスが良い食事を摂取しましょう。よく噛んで食べることで、脳に刺激を与え、認知症予防にも繋がります。定期的に歯医者に行くなど、口腔ケアを保つようにしましょう。

積極的に社会参加をする

仕事や趣味、ボランティア活動など、積極的に社会参加をしましょう。家に閉じこもっていると、気持ちも塞ぎがちになります。

外に出ることはフレイルを予防する上では大切です。友人など人との交流を積極的にしましょう。

要介護状態を防ぐためには、フレイルを意識し予防していくことが大切です。適度な運動、バランスが取れた食生活、他者との関わりを意識して生活し、健康的な体を保てるようにしましょう。

メドアグリケアでは、医療や介護のサポートを整えています。健康の不安がある方、介護に困っている方はぜひ一度お問合せください。