親が入院したらどうしたらいい?準備しておくべきことを解説

いつも元気だった親が急に入院すると、不安でいっぱいになりますよね。

病状やお金、退院後の生活など、考えなければならないことがたくさんあります。

今回は親が入院した際の準備や心がけておくことを解説します。もしもの時のために、今から準備しておきましょう。

親の入院は突然起こる

車椅子

今まで入院したことがない親でも、急に入院治療が必要な状況になることがあります。体調不良での病気や転倒での怪我など、入院のきっかけはさまざまです。

親が誰と一緒に住んでいるか、仕事や家庭での役割はあるか、収入が減った時にはどうするかを事前に把握しておくこと、もしもの場合どうするかの話を一度ご家族で話をしておくことをおすすめします。
また、親が家事を担っている場合、同居している家族への援助も必要になります。

入院期間にもよりますが、本人だけでなく周りの家族の生活も考えなければなりません。

入院費はいくらかかる?

車椅子と電卓

入院となると、医療費がいくらかかるのか不安になる方は多いのではないでしょうか。

医療費は医療保険が適応となり、負担割合は年齢や所得によって異なります。

・75歳以上の方:1割(現役並み所得は3割)

・70歳から74歳の方:2割(現役並み所得は3割)

70歳未満の方:3割

数日の入院でも、手術や検査などが行われると医療費はかなり高額になる可能性がありますが、日本には高額療養費制度があります。

病院で医療費を自己負担分支払った後、月ごとの自己負担限度額を超える部分を、後から手続きすることで返還してもらえます。

ただし一旦は自己負担分を全額支払わなければならず金額が大きくなることや、返還は2〜3ヶ月後と時間を要するというデメリットがあります。

そのため事前に限度額適用認定証を申請しておくと良いでしょう。後ほど解説します。

入院前に準備しておきたいもの

急に入院すると何を準備しておけば良いか、慌ててしまうことがあるかもしれません。

そうならないために何が必要になるか、確認しておきましょう。

親の口座

入院費の支払いや院内の売店などで使用する分など、入院後はお金が必要になります。本人がお金を管理し、院内にATMなどがあれば自由にお金を下ろせるかもしれませんが、本人の状態や病院の環境によっては、お金を管理できない可能性があります。その場合、ご家族がお金を管理しなければなりません。

万が一のために日頃からお金の管理について、本人と話し合っておいた方が良いでしょう。

限度額適用認定証

手術や治療が必要になると、入院費が高額になる可能性があります。そのために「限度額適用認定証」を申請しておきましょう。

認定証を病院へ提示すると、1ヶ月(1日から末日まで)の支払いが自己負担限度額までになります。住民税非課税世帯の方は、食事代も減額になります。

限度額適用認定証を申請した月に病院に申請すると、その月の1日に遡って適応になります。下旬に入院した場合はなるべく早めに申請するようにしましょう。

【70歳未満の方の区分】

【70歳以上75歳未満の方の区分】

生命保険の申請

生命保険に加入している方は、申請の準備をしておきましょう。

入院したらまずは保険会社へ連絡し、申請方法や必要な書類を確認しましょう。診断書は病院ごとで費用が異なります。

介護保険証

入院すると体力が落ちて、入院前のように生活できなくなる場合があります。いわゆる「廃用症候群」です。そのため介護認定を受けた方が良いことも考えられます。その場合、介護保険証が手元にあると良いでしょう。もし手元にないとしても、介護認定を申請することは可能です。

要介護認定は、お住まいの自治体に申請すれば受けることができます。

入院の付き添いはできる?

入院付き添い

入院している本人の様子が気になりますよね。入院中に家族が付き添うことはできるのでしょうか?

結論としては難しい可能性が高いです。最近はコロナ禍のため、面会制限がされている病院が多く、入院すると本人に会うこともできなくなってしまいます。必要であれば、看護師さんから電話で状況を確認することはできるかもしれません。

以前はお看取りが近くなった時は、本人の病室で一緒に寝泊まりできることもありました。対応は病院によっても異なるため、確認しておくと良いでしょう。

退院後のことについて話し合う

家族

入院前のように体が動かないことが考えられるため、退院後の生活のことを想定しておく必要があります。

先ほどもお伝えした通り、介護認定を申請して介護サービスを利用したり、自宅内の環境を整えておく必要があります。

もしも申請や退院後の生活に不安があれば、病院のソーシャルワーカーへ相談しましょう。介護認定やサービスの利用方法について相談することができます。

いつ訪れるかわからない親の入院。いざという時に困らないように、事前に準備しておきましょう。本人と意思疎通が取れなくなってしまうことも考えられるため、ノートなど何かわかるものを用意しておくと良いでしょう。