老人ホームの種類と違いを解説します
老人ホームを調べていて、多くの種類に困惑した方はいませんか?老人ホームは種類が多いだけでなく、それぞれどのような施設でどのようなことをしてくれるか違いがあります。みなさんが何を目的として老人ホームを利用するかで選ぶべき老人ホームが変わってきます。今回はそんな老人ホームの種類や違いについて解説していきます。
- 老人ホームの種類
老人ホームと呼ばれる施設には数種類あります。まずはどのような施設があるか紹介していこうと思います。
▲介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームとは、介護を受けながら日常生活支援もしてもらえる施設です。主に要介護1〜5に認定されている「要介護者」ができます。また、施設によっては要支援認定や自立して生活できる人でも入居できる介護付き有料老人ホームが存在します。介護付き有料老人ホームは施設数が多いですが、かかる費用が高く同じサービスを受けられる特別養護老人ホームと比較され、懸念されることが多いです。
▲住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームは自立して生活できる方だけでなく、要支援・要介護認定された方でも利用できます。住宅型有料老人ホームは介護付きではない代わりに、入居者同士のレクリエーションなどが行われます。また、イベントなども用意されておりゆっくりと余生を過ごすには良い施設ではないでしょうか。介護が必要になった場合は訪問介護や通所介護など近隣施設の事業所と個別で契約をして介護サービスを受けることになります。
▲グループホーム
要支援2以上で65歳以上の認知症の高齢者の方を対象にした施設です。原則、施設のある自治体に住民票を持つ方が入居できます。施設内では5人〜9人で1ユニットを構成し、スタッフから介護サービスや機能訓練を受けています。施設というより、家族のような環境で精神的な安定や症状を遅らせることを目的にしています。しかし、重度の介護が必要になったり、医療行為が必要になったりした場合は退去しなければいけないなど制約があるのも事実です。
▲特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームとは特養と呼ばれる施設で、要介護3以上の方でなければ入居できません。食事の用意や入浴など身体介護だけでなく、日常的な支援もしてくれるのが特徴です。さらに、リハビリやレクリエーションなど入居者のことを考えた介護サービスをしてくれます。また、認知症の方でも入居できるためグループホームから特別養護老人ホームへ転居してくる方も少なくありません。部屋は個室もありプライバシーに配慮されています。とても人気の高い施設なので入居するまで期間がかかることが特徴です。
▲介護老人保健施設
老健と呼ばれる施設です。この施設は病院と自宅の間にある施設と言われています。病院から退院してもすぐに在宅で生活できない方で要介護1以上の方が対象になります。在宅で生活することを最終目標にして生活をする施設です。短期入所が原則でおおよそ3ヶ月〜6ヶ月程度しか入所できません。(例外で6ヶ月経過ごとに再審査を行うことができます)
▲介護療養型医療施設
医療行為が必要な要介護1以上の方を対象にした介護保険施設です。身体的な介護の他に医療行為を行います。医師や看護師が常駐しているため、日常的に医療行為が必要な方はこのような施設への入所が望ましいです。
- どの老人ホームを選ぶべきなのか
老人ホームには多くの種類があることがわかりましたね。では、老人ホームを選ぶ時にどのような基準で選ぶようにすれば良いか・選ぶときの注意点は何か紹介していこうと思います。
▲民間施設か公的施設か
施設は民間施設か公的施設かで月額利用料が異なります。例えば民間施設である介護付き有料老人ホームの場合、毎月10万円〜30万円ほどかかりますが公的施設の特別養護老人ホームの場合は、平均して13万円ほどです。さらに、民間施設では初期費用として入居費用がかかりますが公的施設の場合は初期費用がかからないことが多いです。
▲持病があるかないか
軽度の持病であれば問題ないですが、重度の持病がある方は医療行為が必要になります。そのような方は介護療養型医療施設への入所を検討しましょう。また、認知症に罹患している場合はグループホームや特別養護老人ホームへの入所を検討しましょう。
▲家族がいる・いない
近くに介護してくれる家族がいる方は通所介護や訪問介護を利用するのも手になりますが、そうでない方は施設へ入所した方が食事の用意・掃除などサービスを受けられます。ひとり暮らしでいつ体調変化するか心配だという方は施設利用を検討してみてはいかがでしょうか?
このように施設を選ぶ際には自分自身の体調や環境などに配慮して施設選びをすると良いです。では、施設を選ぶ過程で何を重視すれば良いのでしょうか?実際に多くの方がみている施設のポイントを紹介します。
▲立地
入居される方からすれば自分の住み慣れた土地の方が良いと感じるでしょうが、ご家族がいる場合はご家族が通いやすい立地の施設へした方が良いです。例えば、お子さんの自宅がある近くやインターチェンジ・駅からアクセスしやすい施設です。
▲サービス内容
例えば、同じ特別養護老人ホームでもサービス内容が異なります。毎日何回外出するのか、散歩など外へ出るアクティビティはあるのかなど細かなところも気にするようにしましょう。さらに、施設によっては体験入居ができるため入居してみてスタッフさんとの相性も見られると良いです。自宅のように長時間生活する場所なので自分自身で納得してから決めるようにしましょう。
▲医療の有無
介護療養型医療施設であれば医師や看護師が常駐しているため、医療行為を受けられますが他の施設では医療行為を受けるとき、どのような過程でどの医療機関を受信するのか確認しましょう。また、緊急事態にはどのような対応をするのか確認するのも重要です。24時間体制の施設でなくても、地域の医療機関と連携が取れていれば問題ないといえるでしょう。
- 老人ホーム数の推移と今後の予想
厚生労働省の資料を見ると、平成元年には国内に有料老人ホームは155件しかありませんでした。しかし、平成25年には8499件と急増しています。それに伴い、入居者数も増加の一途を辿っており、平成25年には349975名の方が有料老人ホームへ入居しています。この中には特別養護老人ホームや介護療養型医療施設は含まれておらず、施設数はさらに増加するとされています。
このように高齢者数の増加に伴い、高齢者向け施設の数は年々増加し、それに応えるかのように入居者数も増加しています。2025年には国民の4人に1人が高齢者と呼ばれる時代になります。それを見据えてさらに高齢者向け施設はさらに増加することでしょう。老人ホームが増えると他施設と差別化するために様々なサービスを展開する施設が出てくるのではないでしょうか。
▲しっかりと考えて正しい施設を選ぶ
高齢者向け施設への入居を検討されている方はぜひしっかりと自分の目で施設見学などをしてください。長期間生活をするスペースでは小さなストレスの積み重ねで心労をきたすことも珍しくありません。
介護付きの施設であれば介護に関して心配する必要はありませんが、介護サービスを個人で契約しなければいけないようなケースでは施設のスタッフと連携してもしもの時に備えておくことも重要です。これは医療でも同様のことがいえます。緊急事態が起きたときに家族へどのような説明をしてくれるのか、夜中や土曜日・日曜日などでどのような対応をしてくれるのか実際に話を聞いて決めるようにしましょう。
近年は、入院しながら治療することが難しくなってきています。
そこで私たちは、住み慣れたお住いに、24時間365日いつでも、どこでも、誰にでも医療をお届けするサービスを提供しております。もちろん緊急事態にも24時間体制で医師と看護師が対応いたします。好きな地元でゆっくり落ち着いて、お一人お一人その人らしく療養できるよう、患者様やご家族様に寄り添った医療を提供いたします。地域を愛し地域に根付き地域に愛される強い信念でお手伝いさせていただきますので、最期までお付き合いさせてください。