子供の急変には#8000へ相談!民間でも使えるサービスを紹介
お子さんは大人と比べて体調変化が起きやすいです。発熱や下痢・嘔吐なども大人より頻発するため体調変化に気が気でない親御さんもいるのではないでしょうか。今回はそんな親御さんのための相談サービスやお子さんの急変時にどんなところを見れば良いのかポイントを紹介していこうと思います。
●子供の病気
子供は自宅だけでなく学校や塾など多くのコミュニティーで生活しています。また、いろいろなものに触りたい時期もあいまって、多くの感染症のリスクに晒されているのです。そこで最初に子供がかかりやすい感染症について紹介していこうと思います。
▲インフルエンザ
インフルエンザは毎年冬に流行します。原因はインフルエンザウイルスです。学校などのコミュニティで感染拡大すると、学級閉鎖が行われることもあります。感染力が強く、手洗いうがいでの継続的な感染予防が必要です。基本的にはタミフルという抗インフルエンザ薬を使用しますが、未成年者では異常行動が出る可能性があります。実際はタミフルだけでなくインフルエンザが原因で起きるともいわれており、原因が明らかになっていないのが現状です。タミフルの他にもゾフルーザやイナビル・リレンザなど抗インフルエンザ薬はあります。主な症状は発熱と倦怠感です。感染防止にはマスク着用だけでなく、手洗い・うがいの実施をしましょう。さらには睡眠時間を確保して、バランスの良い食事を摂ることも重要です。
▲おたふく風邪
おたふく風邪の原因ウイルスである、ムンプスウイルスに感染することで発症します。耳の下にある耳下腺という唾液腺を中心に腫れや痛みを起こします。多くの場合、両側に症状がでますが片側で終わることもあります。症状としては発熱と耳下腺の腫れ・痛みがありますが、中には激しい嘔吐が続くこともあります。嘔吐が続く場合は髄膜炎という重篤な症状が起きている可能性も否定できません。そのような場合はすぐに救急外来や病院を受診しましょう。おたふく風邪は自然治癒するため投薬なしで経過を見る場合が多いです。耳下腺の腫れや痛みが強い場合は抗炎症剤を投与することもあります。
▲手足口病
幼稚園や保育園での集団感染が疑われる疾患です。手や足や口にボツボツができます。口の中のボツボツは口内炎で、食事をするときに痛みが強く出て、食事がとれない子もいます。薬は必要ないですが、口内炎が酷い場合は塗り薬などが処方されます。他にも鎮痛解熱剤を服用すると症状が緩和されるケースがあるようです。
▲アデノウイルス
主に扁桃腺の炎症を特徴とする疾患です。40度近い高熱が続き、下痢や嘔吐を伴うこともあります。高熱が続くため、脱水になりやすいです。こまめな水分補給が重要となります。
●子供の急変時にはどう対応する?
子供に対する思いは親であれば強くなるのが当然です。しかし、そのせいで周囲が見えなくなることもあるのです。ここ数年で問題となっているのが病院へのコンビニ受診です。これは、病院の特に救急外来をコンビニのように気軽に受診することを指します。指に木の端が刺さった・足を捻挫したなど軽症例でも救急医療を受診する人がいます。事実、平成8年から平成28年までの20年間で、救急医療を受診した人の割合を見ると18歳以下の患者数は変化なく一定でした。しかし、高齢者の割合は増加の一途を辿っています。これは高齢化社会を象徴しているともいえます。
そんな中で弊害を受けるのが本当に救急医療を必要とする患者さんです。医師や看護師など医療資源となるものは限界があります。そこへ軽症者が多く来院すると医療資源の圧迫が起きるのです。
政府はこれを問題視してあるサービスをはじめました。それが「こども医療電話相談」です。これは「#8000事業」とも呼ばれており、保護者の方が夜間や休日など一般クリニックが開業していない時間帯に相談できるサービスとなっています。小児科医師や看護師などへ電話で相談でき、症状から病院をすぐに受診したほうが良いか否か判断してくれるのです。全国同一の短縮番号「#8000」で各都道府県の相談窓口へ自動転送されます。全国47都道府県で対応しているサービスで、相談件数は年々増加傾向となっています。
▲こども医療電話相談の分析
厚生労働省の分析によると「こども医療電話相談」への相談件数は年々増加傾向となっています。相談対象年齢で多いのは5歳未満です。特に0歳〜1歳未満の子供に関する医療相談件数が多いです。中でも多い症状は発熱・嘔吐で、発症後すぐに相談しているケースが多いです。その中で、相談されたケースに対する緊急度は「すぐに119へ電話」となったのは全体の20%程度でした。つまり、80%は翌日以降に受診する形で問題ないのです。
▲こども医療電話相談の認知度
内閣府の平成26年度「母子保健に関する世論調査」を見ると#8000の認知度がわかります。「電話で#8000へ電話をすると医療相談できると知っているか」という問いに知っていると答えた人は約10%、知らないと答えた人は約90%でした。地方別で大きな差はなかったですが、認知度は高いといえません。産婦人科や助産所などで啓蒙活動する必要があると考えます。
●子供の医療相談は他にもある
子供に関する医療相談できる窓口は他にもあります。どのようなサービスがあるのか見ていきましょう。
▲民間のサービス
民間の医療提供サービス会社では、電話や通信アプリにて医療相談を受け付けているケースがあります。月額で料金が発生することが多いですが、24時間体制で相談できるため急な体調不良でも安心できるのではないでしょうか。また、生命保険のサービスで医療相談を受け付けているところもあります。
▲都道府県が実施しているサービス
#8000以外でも都道府県が実施しているサービスがあります。主に大人向けのサービスとなりますが、場所によってはどこの医療機関で何科の医師が当直しているかなどを把握していて、症状に応じて病院紹介をしてくれるのです。#8000の方が小児に特化していますが、他にも窓口はあります。
●病院へ行くか行かないか判断する
日本の医療はフリーアクセスと呼ばれており、誰がいつどこの医療機関でもいけるという特徴があります。病院へ行くことは制限されるべきではありませんが、医療資源が限られているということを加味すれば多少の制限をつけるべきでしょう。そのためか、地域病院へ紹介状なしで受診した場合、医療費が加算されるようになりました。これは紹介状をもらうという一般クリニックを介することで、ふるいわけができているのです。風邪症状でも大きな病気を疑う場合と軽症の場合があります。軽症の風邪症状の方が一挙に大きな病院を受診して、重症の方が受診できなかったというケースにならないためにも必要な措置となるのです。
近年では首都圏を中心に24時間診療をしているクリニックも誕生しています。そうしたクリニックへ電話相談して、受診する必要があれば診てもらうのも選択肢として持っておきましょう。重症の場合は、クリニックから紹介状をもらい病院へ行けます。
近年は、入院しながら治療することが難しくなってきています。
そこで私たちは、住み慣れたお住いに、24時間365日いつでも、どこでも、誰にでも医療をお届けするサービスを提供しております。もちろん緊急事態にも24時間体制で医師と看護師が対応いたします。好きな地元でゆっくり落ち着いて、お一人お一人その人らしく療養できるよう、患者様やご家族様に寄り添った医療を提供いたします。地域を愛し地域に根付き地域に愛される強い信念でお手伝いさせていただきますので、最期までお付き合いさせてください。