【高齢者に急増⁉︎】便秘の原因と対処法を解説!
年齢を重ねると「3日以上便が出ないことが多くなった」「便は出るけど量が少なく、お腹がスッキリしない」こんなことありませんか?
便秘になると、腹痛や嘔吐、食欲低下、自律神経の不調などの症状が現れるので早めの対処が必要です。
高齢者に多い便秘の原因を知り、適切な対処法を実践することで便秘の悩みは減らすことができます。
この記事の前半で「便秘の原因」について、後半で「便秘の対処法」について解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
どのくらい便が出なければ便秘?
「3日以上便が出ていない」と便秘と言われます。
また、排便はあっても”普段より便の量が少ない”と便秘になっている可能性があります。
便秘になることで以下のような症状が現れます。
- お腹の張り・腹痛
- 嘔吐
- イライラ
- 食欲低下
- 自律神経の不調
便秘が慢性化すると大腸がんなどのリスクが高まるため、早めに対処することをおすすめします。
【高齢者】便秘になる原因6つ
高齢者が便秘になる原因とは何なのでしょうか。
考えられる便秘の原因は6つ。
- 排便に必要な筋力が低下している
- 便意を感じにくくなっている
- 水分が取れていない
- ご飯を食べる量が少ない
- 運動量が少ない
- 薬の副作用によるもの
以下で1つずつ解説していきます。
排便に必要な筋力が低下している
便秘となる2つ目の原因は「便意を感じにくくなっている」です。
年齢を重ねることで身体機能の低下に伴い、便意を感じる感覚が鈍くなってしまうことがあります。
便意を感じにくくなってしまうと、排便をするタイミングを逃してしまい便秘となることがあります。
水分が取れていない
便秘となる3つ目の原因は「水分が取れていない」です。
トイレの回数を気にして、水分をとらないようにしている方は特に便秘になりやすいです。
なぜなら、便は腸の中を移動しやすくするために水分を多く含んでいるからです。
水分をとらないことで便が硬くなり、腸内の移動がスムーズに行えなくなります。
便が硬いと腸内に便が溜まりやすくなり、便秘となってしまう原因となります。
ごはんを食べる量が少ない
便秘になる4つ目の原因は「ご飯を食べる量が少ない」です。
高齢になると食事摂取量が減る方が多く、必然的に作られる便も少なくなってしまいます。
作られる便が少ないと腸の活動・機能が低下し、便秘の原因となってしまいます。
運動量が少ない
便秘になる5つ目の原因は「運動量が少ない」です。
運動は腸に刺激を与え、腸の機能を活性化させます。
運動量が少ないと腸に与える刺激が減ってしまい、さらに排便に必要な筋肉も低下しやすくなるため、便秘の原因となります。
薬の副作用によるもの
便秘になる6つ目の原因は「薬の副作用によるもの」です。
抗生物質などを服用することで、副作用として便秘となることがあります。
かかりつけ医へ副作用として便秘になる可能性がないか聞いてみるといいでしょう。
高齢者が便秘になった時の対処法6つ
便秘になった時の対処法は6つあります。
- 水分をしっかりとる
- 排便体操をする
- お腹をマッサージする
- 排便に良いものを食べる
- 生活習慣を見直す
- 主治医へ相談する
以下で1つずつ解説していきます。
水分をしっかりとる
便秘になった時の1つ目の対処法は「水分をしっかりとる」です。
理由は、水分をしっかりとることで便がやわらかくなり、腸内で移動しやすい状態となるからです。
1日に必要な水分摂取量は約2リットルと言われています。
食事からも水分は摂取できるので、約1.5リットルは意識して飲む必要があります。
また、コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインには利尿作用があるため、”尿として排出”されてしまいます。
そのため、コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲みものは量を減らしてみるのもいいでしょう。
排便体操をする
便秘になった時の2つ目の対処法は「排便体操をする」です。
排便体操を行って”腸の活動を活性化”させましょう。
紹介する排便体操は4つ。
- お腹を凹ませる運動(腹式呼吸)
- 足曲げ運動
- お尻上げ運動
- からだを捻る運動
1つずつ解説していきます。
1.お腹を凹ませる運動
お腹を凹ませることによって腸を刺激する運動です。
運動の手順は以下の通りです。
- あお向けに寝ます(座ってでもできます)
- 両膝立てて、お腹の上に手を置きます
- 5秒かけて大きく息を吸い、同時にお腹を膨らませます
- 10秒かけて息を吐き、同時にお腹を凹ませます
- 無理のない範囲で5回行いましょう
腹痛などがある場合は、運動を中止してください。
2.足曲げ運動
足を曲げることでお腹(腸)を刺激する運動です。
運動の手順は以下の通りです。
- あお向けに寝ます(座ってでもできます)
- 両膝を両手で抱えます
- 息を吐きながらゆっくり膝を胸に近づけます
- ゆっくり膝と胸を離します
- 無理のない範囲で5回行ってみましょう
膝や股関節の痛みがある場合は、運動を中止してください。
3.お尻上げ運動
お尻上げを行うことで、排便に必要な筋肉「骨盤底筋群」を鍛えることができます。
運動の手順は以下の通りです。
- あお向けに寝て、両膝を立てます
- お尻の穴をギュッと閉めた状態で、ゆっくりお尻を上げます
- お尻が上がりきったら呼吸を止めないように5秒間キープ
- ゆっくりお尻を下ろします
- 無理のない範囲で10回行ってみましょう
お尻をあげている間はお尻の穴をしっかり閉めておくことで、骨盤底筋群をしっかり鍛えることができます
4.からだを捻る運動
からだを捻ることで腸を刺激する運動です。
運動の手順は以下の通りです。
- 椅子に腰掛けます
- 膝を組み、手で足などを抑え、息を吐きながら体を捻ります
- 3秒かけて捻り、3秒かけて戻します
- 無理のない範囲で、左右とも5回ずつ行ってみましょう
過度に捻る必要はありませんので、痛みなどがない範囲で行うようにしましょう。
腰痛などがある場合は、運動を中止してください。
お腹をマッサージする
便秘になった時の3つ目の対処法は「お腹をマッサージする」です。
お腹をマッサージすることで腸に刺激を与え、便を運ぶ動き(蠕動運動)が活性化する可能性が高まります。
マッサージの方法は以下の手順です。
- おへそに手のひらを置きます
- お腹の上で「の」を時計回りに描きます
- 5〜10回ほどを1日に複数回行っても構いません
お腹をホットタオルなどで温めた後に行うことで、血行がよくなりマッサージの効果が得られやすくなります。
排便にいいものを食べる
便秘になった時の4つ目の対処法は「排便にいいものを食べる」です。
排便には”食物繊維や乳酸菌”が入っている食べ物が良いと言われています。
以下が具体的な食材です。
- オリゴ糖
- りんご
- バナナ
- ヨーグルト
- 黒酢
- ごま油
- 納豆
- オクラ
食事量が少なくても便秘の原因となります。
1日3食、バランス良い食事をとりましょう。
生活習慣を見直す
便秘になった時の5つ目の対処法は「生活習慣を見直す」です。
便秘を解消するためには”日頃の生活を見直す”ことも重要です。
腸の活動は急に悪くなるものではありません。
以下の行動を意識するだけで、便秘改善の効果が期待できます。
- トイレに行く時間を決めて、リズムを作る
- 起きたらコップ一杯の水(白湯)を飲む
- 運動習慣をつける(散歩など)
- 水分をとる習慣をつける(1日1.5リットルが目安)
- バランスの取れた食事をとる
生活習慣を見直すことで、便秘だけでなく関節の痛みなどの体の不調にも効果が期待できます。
主治医へ相談する
便秘になった時の6つ目の対処法は「主治医へ相談する」です。
主治医に相談することで、便秘の原因を突き止めてくれることも多いので相談するといいでしょう。
特に以下のような場合は、主治医に相談するといいでしょう。
- 服薬している薬がある
- 早急に便秘を解消したい
「かかりつけがありません……」という方は、お近くの内科・消化器内科・胃腸科・肛門科(便秘によって痔になった場合)を受診するようにしましょう。